引越

 

近々引越をする。

 

とはいえ、そんなには遠くもない場所へ越すので、

家具や生活用品は母の知り合いの車に載せて運んでもらったり、

一気に全部は持っていかず、夏物の洋服などは特に、

必要があれば少しずつ持っていく形。

 

なので、必要最低限かな…というものをある程度絞りつつ、

段ボールに詰めていく。

 

あれ…こんなに私の使っているものって

少ないのか…?と不安になるぐらい少ないような気がした。

 

私は昔から周りの人に「物が多いね」と言われ続けていたので、

少しでも少なくしなきゃいけないかな…と思いながら過ごしていたのだけれど、

実家暮らしの事もあってか、

今使っているものを絞るとミニマリストほどではないが、

物が多いと言われ続けていた当時の私に比べると

本当に少なくなったのだと思う。

それに対して、嬉しくも悲しくもない。

何とも言えない感情の波が、私を、要らなくなった物物の力のように押し寄せた。

 

それでもきっと、引越後にはあれもこれもと日用品が増えていくのだろう。

どんな物達に囲まれて過ごしていくのだろう。

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久々にとある喫茶店に訪れた。

 

相変わらずマスターは満面な笑顔で迎えてくれて、

マスクを外した私を見て、「すごい久しぶりですね」と声を掛けてくれた。

 

暫く来ていない間にセットの種類が増えていたが、

いつもと変わらず、レアチーズケーキとコーヒーのセットを注文した。

まるでクリームのようで柔らかくて、酸味よりも甘みが勝るここのレアチーズケーキは、時々食べたい気分になる。

 

「雨が降り始めそうだねえ」

マスターは外を心配そうに見て、ポツリと呟いた。

確かに今すぐに降ってもおかしくないぐらいだ。私はその天候を知りながらも、甘いものをどこかで食べたくて、気がついたらついつい、此処に辿り着いてしまった。

 

「昔はねえ、あの辺りはみーんな田んぼだったんだよ」

 

窓の外を指差しながら、マスターはこの辺りの昔話をしてくれた。

私が来た場所と喫茶店の辺りまでは全て田んぼで、

田舎町だが、そこそこ大きい店が建ち並ぶところもまた50年以上前は皆田んぼだったこと。

 

「ほらあと、あの辺に公園とかあるでしょ…」

「ああ、あいさつ公園ですね」と言った時、

「えっ、あそこはそういう名前の公園なの?」と返されて、私は少し考えた。

 

私が小さい頃、公園でよく遊んでいたけれど、

待ち合わせが公園の時は名前がないと、どこの公園か分からないものだから、

もしかしたら私たちの周りの子が勝手に決めた公園の名前なのかもしれない、ということを伝えた。

 

「ああ、なるほどね。あいさつ公園かあ。

そこの公園はきっと、きちんと挨拶をする人が多いんだね。いいねえ」

 

マスターはそう言いながら、うんうん、と頷き、

きっと想像をしたのだろうか、また頷きながら微笑んでいた。

 

確かに、そこの公園は小学校の野球チームの練習場にもなっているから、

道ゆく人にきちんと挨拶をしているのかもしれない。

だから、あいさつ公園と名づけたのだろうか。

 

 

 

 

 

コワーキングスペース

近所にコワーキングスペースが出来ていた。

 

割とリーズナブルな価格ながらもフリードリンクが付き、Wi-Fi完備、

各席コンセント・USB充電可能。

テーブルの広さも丁度良い、チェアとソファも長時間作業しても痛みを感じにくく快適だ(個人的にはここが一番大きい)。

他の利用者を配慮しつつ、会議通話もOKだ。

 

今年5月上旬以降コロナ君がやっと5類になる事を機に

「何か外で出来る事はないか」と探そうとする中で、タイミングよくこの空間を知る。

ここ1年半程はDiscordの作業通話をサードプレイスにしていたが、

また別の手段のサードプレイスとして暫くはこの空間を利用することになるだろう。

 

普段は万遍なく色んな場所を通るが、

コワーキングスペースが出来た周辺は、歩かないことが殆どだった。

それには理由があった。

祖父が亡くなった病院がコワーキングスペースの側にあったからだ。

 

通るだけで胸が痛くなるし、亡くなった日の事を鮮明に思い出してしまう。

私の手を力強く握り締めては、

その手と同じくらいの力で、強く、目をじっと見つめていた。

成人式の数日前、夜の出来事だった。

 

忘れられない言葉のないメッセージを告げられながらも、

随分と身勝手な生活を送っている今の自分を惨めに思いたくなくて、

あの日をできるだけ思い出さないよう、私はできるだけその病院を通過しないようにしていた。

 

此処に来たことにはきっと意味がある。

窓の外を見るだけで思い出してしまうが、此処で何か集中することは、私にとってあの日と向き合い、今の自分を受け入れて少しずつ前に進めているような、そんな気がする。

私にとっては、そんな場所だ。

 

 

 

夜喫茶_001

 

久々に大好きな、夜の喫茶店へ。

 

私にとってこの喫茶店はとても特別で、

「何かを取り戻したい」時に、行きたくなる。

此処に来ると、なんだか大切なことを思い出させてくれるような、そんな場所。

 

私以外の客も、それぞれの時間を静かに楽しんでいる姿が見える。

ゆっくり、ゆったりと時間が流れていく空間。

聴こえてくるのは、外にいる虫の声と、調理する音。

 

行く度に、段々と本の数が増えてきている。

既にとうにある本たち。知らないモノはたくさんある。

 

此処の喫茶店に来ると、色んなドリンクメニューがあるけれど、

そのお店のオリジナルブレンドが飲みたくなって、結局、いつも通りのものを嗜む。

 

オリジナルブレンドって、特別だよな。

香りごとそのお店の思い出になったり、

マスターが大事にしているものが込められているような気がする。

 

マスターがひっそりと何かを準備したかと思いきや、

21時を過ぎてから、ギターを持って、

「拍手は要らないので、皆さんそれぞれの時間を楽しんでください。」

 

そう言いながら、彼は演奏を始めた。

また一日が過ぎていく。

頭の中に佇んでいた言葉にならない孤独な感情が、そっと外に押し流れていく。

どうやら考えていたことは、一人じゃなかったらしい。

 

そろそろ家に帰ろうと、会計を済ませた。

外に出てふと空を見上げたら、

長い流れ星を見た。

 

今日は本当にいい日かもしれない。

願い事が叶いますように。

 

 

雑多_001

 

 

今の職場の他に、どこか静かな場所で働いてお金を錬成したい。

図書館とか、喫茶店とか。

 

今の職場は静かだし私語厳禁なので、黙々と仕事に集中出来る場所は有難いが。

 

 

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余白のシャンプーのパッケージがとても素敵。

シャンプーとしての成分や香りも私の望んでいるものだ。

あとは価格とにらめっこ。

 

特に詰め替え用パケがお気に入りなので、そのまま使ってみたい。

 

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年内に買うもの_001

 

/眼鏡 5.2
金子眼鏡の職人シリーズ。シルバーで、鼻を支える部分がないもの。
オーバルとラウンドの大分ラウンド寄り。うん、丸眼鏡。
伊達にするか度付きにするかは未定の為、未だ保留。
ニットの時期になると、眼鏡が欲しくなるのは何故だろう。


/ギャルリー・ヴィー ブークレートップス 1.8
単純に着ててkawaii。仕事着と重ね着をしても可愛い。
特に素材感が素敵。

もこもことしているのに個性が行き過ぎず、大人っぽくリラックスしている佇まいは、流石ギャルリー・ヴィーって感じ。
ボトムスも可愛く、丈調節が不要なので悩む。

洗えず、ドライクリーニングの服なので要検討。